30年以上前,棚瀬弁護士は,伊藤眞教授と『企業倒産の法理と運用』という本を出版しています。http://law-t.jp/publications.html
伊藤教授は,民事訴訟法学や倒産法学の誰もが認める泰斗ですが,判例タイムズの座談会(「伊藤民事手続法学と判例・実務,判例タイムズ1253号9頁)で,棚瀬弁護士との思い出が語られています。
松下淳一教授「棚瀬先生との学問的な交流が先生ご自身のお考えに遠近様々に影響しているのではないか,あるいはお互いの考え方が触媒になっているような部分があるのではないかと推測しています。ご自身で何かもしお感じになるところがあれば,ぜひうかがってみたいなと思います。」
伊藤教授「棚瀬君とは大学が同期なんですね,ですから,古くからのつきあいで,また,名古屋大学でもしばらくの間,同僚であったわけです。棚瀬君は,ご承知の通り,理論面で傑出しているだけではなく,実定法分野についても幅広い問題関心を持った法社会学者で,たまたまその時期に倒産に関して関心を持たれたのだと思いますけれども,一緒に調査研究をしてみないかというお話しがありました。私自身は,法社会学的な意味での調査などにはまったく無縁でしたので,棚瀬君の足手まといになりながら,一緒に仕事をしたことについて,今でもやや恥ずかしく,他方でなつかしく思っています。・・・」
松下教授「垣内さんの先ほどのまとめでいえば機能論的な問題設定・・・というのは,あるいはこのころの棚瀬先生との交流も一つのきっかけなのかなとも推察するのですけれども。」
伊藤教授「ええ,それは間違いありません。また,・・・これをきっかにして,・・・アメリカでの勉強などとも相まって,自分の研究領域を拡大することができたという意味で,私にとっては,非常に大きな意義がありました。」
伊藤教授と同列に論じるのはおこがましいですが,私も,棚瀬弁護士と一緒にインドに調査に行ったり,日々の仕事を通じて,とても刺激を受けています。
弁護士 茨木

