親権停止制度を創設した改正民法が,4月から施行されています。改正法の運用についての記事があり,未成年者自らの申立てが認められたと報告されています。
旧民法等においては,親権喪失の審判の申立人は,子の親族及び検察官(旧民法834条)並びに児童相談所長(旧児童福祉法33条の7)とされており,子については,請求権が認められていませんでした。
それに対し,新法では,子自身を申立人に加えました(民法834条)。創設された親権停止の審判も同様です(民法834条の2)。
家事事件の手続における手続上の行為を「手続行為」といい,この手続行為を自ら有効にすることができる能力を「手続行為能力」といいます(家事事件手続法17条1項)。前に,非訟事件手続法の話しをしましたが,家事事件の手続も非訟ですので,「訴訟○○」とは呼ばず,「手続○○」と名付けています。
手続行為能力は,民事訴訟法における訴訟能力に対応し,訴訟能力を有しない未成年者及び成年被後見人は,原則として,家事事件においても手続行為能力を有しません(家事事件手続法17条1項,民事訴訟法28条,31条)。
もっとも,できるだけ本人の意思を尊重すべき類型の事件があり,そのような事件では,本人に意思能力があれば,手続行為能力を認めています。親権停止の審判事件もその一つです(家事事件手続法168条3号,118条)。弁護士 茨木